n 2015-03-30 20:13:58 |
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( 鼻から漏れたようなくぐもった声を上げる彼が愛おしい。今だけは、俺が彼を支配できているような気になって、こんな行為の最中でも空気を読まず心は高揚する。俺の下心なんて彼は知らないだろうが、唇に吸い付かれたりしては、”もっと”と求められている様な気になってもしょうがないと思うのだ。意地悪に顎を引いて唇を離すと、薄く目を開いて苦しそうな彼を見やりふっと小さく笑みを浮かべ。まるで恋人にするみたいに鼻の頭にそっと一度キスを落としては、ボーっとした頭の中、このままソファで致してしまおうかなんて考え彼の後頭部に回した手をするりと首元へ落とし。すると突然、輪郭から首筋へと流れるように感じた手の平の体温に小さく驚き目線を落とし。まさか俺から離れるために間違って触れてしまったとは思いもせず、勝手にそれを”合意の合図”と受け取れば、首元に置いた手を彼の髪を梳くようにくしゃりと差し込んで。すると少しだけ開いた唇に差し込まれた温い感触。良く知った彼の舌の感触にぞくりとしつつ、応えるように唇を開いて誘い込めば空いた方の手で彼の脇腹辺りをなぞって。まだ目は閉じずに、彼の悩ましげな表情をこっそりと見つめる。今は自分だけにぶつけられているこの熱っぽい吐息が、酷く俺を興奮させて仕方がない。自分の口付けで彼がこんな風に乱れるのか、なんて馬鹿なことを考えるとなおさら。だけどそれと同時に、俺の知らない夜には別の男にこんな顔を向けているのかと考えては、嫉妬と呼ばれる醜い感情で胸がいっぱいになる。俺のものにはなってくれないくせに、同居を許した彼がわからない。離したくないと思ってしまうのだ、こんな俺でも一丁前に。慣れた様子で躊躇いもなく舌をねじ込む彼を見つめては、現実から逃れるようにギュッと目を閉じその舌先を強く吸い。鼻呼吸では足らず口で息を吸うために顔を離しては、脇腹を撫でていた手を腰へと回し。近かった距離をさらに詰めるようぐっと引き寄せると、口付けは再開せずいったん休憩といわんばかりにアルコールのせいでぐらりと揺れる重い頭を彼の肩に乗せ。白いその肌に向けて、はぁ、と熱い息を漏らすと髪の毛に差し込んでいた手と腰に回した腕に少しだけ力を込め、ぎゅっと抱きしめて。きっと今夜の事は、寝て覚めた頃には覚えていない。珍しくアルコールに意識を支配され、完全に無意識のまま。)
__何で俺だけのモノになんねぇの…いい加減好きになれよ
( 瞳を伏せ顔をうずめたまま、子どもがぐずるような情けない小さな声でそう縋っては、頭を摺り寄せずずっと一度鼻を啜って。触れた体温が心地良い、身体は重いし脳味噌が揺れている。そういえば瞼も重くなってきた、誰かが意識を連れて行く。__なんて、嫌な酔い方をした夜特有の微睡に、このまま溶けてしまえたらいいのに。)
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