寒軽ちゃん 2015-02-23 00:16:49 |
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気分の悪さを我慢しながら車から降りたところは、畑や松林に乱雑に囲まれた、大きめの民家とも見える古い寺だった。
すでに日も落ち、通りのまばらな街灯など木立に阻まれて届くはずもない。玄関や室内からの灯りで浮かび上がる部分以外は、空より黒い影としておおよその形がつかめるばかりだ。
『○○宗○○寺』 看板に書かれた宗派は我が家と同じ宗派だった。
かつては普通に檀家を持ち住職をしていたのだろうか。今はペットの葬儀しか取り扱っていないのだろうか。そもそもペットの葬儀とはその宗派で認められているのか。いや、きちんと丁寧なやり方で葬ってもらえさえするばよいのだが。
今考えればそんな疑問が首をもたげ、私たちを落ち着かない気持ちにし、無口にさせていたと思う。
しかしそのときはそんな疑問が形をなさぬままに、事柄だけが先へ進んで行った。
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