(やや暗めなトピックのため注意です。)
あるとき、とある病が流行しました。治療法不明な病であり、罹ってしまうと陽の光、熱が身体に有害な影響を及ぼしてしまうもので、日々身体が衰弱してしまうものでした。その上非常に特殊なもので、病に罹るのは『17~19歳の少女』ばかり。世間は患者達を隔離施設に移動し経過を見守る事しかできませんでした。
隔離しておけば安泰かと思われていましたが、現在から7年前―施設ではある事件が起こってしまいました。1人の少女の胸部を抉られた変死体が施設の自室で見つかり、もう1人の少女の行方が解らなくなったのです。2人は施設でも仲の良い関係であったと記憶しています。
病の治療法が、行方の知れない少女が見つからないまま現在。森の中ひっそりと佇む施設ではある“噂”が語り継がれていました。
――『愛する人の心臓の紅き血を飲み干せば、身体を蝕む病は消えるでしょう。』
>1 概要