xxx 2014-12-29 00:12:16 |
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>桐崎
(男一人の相手など造作ないはずだったが自分でも驚くほど心も身体も爛に絆されていて、頭では抵抗してはいけないと分かっていても口付けられただけで身体が男を拒否し、こんな事で最後まで持つのかと目を閉じたところ耳に凛と透き通った声が響き身体が震える。
目を開ければそこには鋭く綺麗な紅の双眸があり、その憎悪に満ちた瞳にゾクゾクと背筋が震え、この瞳に惚れたのだと小さく笑みを浮かべては尻尾を丸めて男が逃げ去ったあと優しく抱き締めてくれる腕に安心したように身を委ねて。
(それから暫くすっかり相手のおかげで気持ちが落ち着けばそれぞれの恋人の愚痴等を零しつつ穏やかな時間を過ごし、ふと相手に綺麗な装飾品を渡されれば目をゆっくり瞬かせ。
一目で気に入り見惚れてしまうも眠ろうとする相手を見てはハッとなり横になる相手に近づいて「いいのか?…揃いのものならあんたが持ってたほうがいいんじゃ…」と口を開くも既に相手は寝息を立てていて。
無理もない、慣れない土地に来てずっと緊張状態にあったのだろう。
相手のあどけない寝顔はいつの時代も可愛らしく愛しい銀髪を優しく撫でては「ありがとう…繿」と小さく呟き相手の額に口付けを落として。
(翌朝、寺子屋にて恐らく相手とは最後になるだろう朝食を終え、一度孤児荘に戻って相手に始め着ていた現代の服を渡してキーホルダーの事を聞こうとするが、少年がいつ取ったのか相手の携帯を手に『ねえねえ此れ先生?』と一枚の写真を見せてきて。
どれどれと覗いて見ては其処に写る人物に小さく目を見開く。
其処には一件の花屋の前に並ぶ平成の相手と自分、そして記憶よりも少し年老いた父と母の姿があり。
両親の顔など写真も残って居なかったため見ることは二度とないと思っていただけに暫し固まってしまい『せんせー?』と言われビクリとなっては「そうだね」と咬み合わない微笑みを零しては相手を見て「そろそろ行くか」とキーホルダーのことはすっかり忘れて父の元へ向かって。
(父の家、客間に通されれば兄も居て其処には何故か若頭もおり、また何か悪さを企んでいるのではと鋭く睨み付けて。
『菊、大丈夫だよ。ちゃーーんと悪さしないように脅してあるから』
『ひ、酷いなぁ。僕は改心したんだよ。昨日露草を襲った男だって僕が奉行所に…』
『なんか言った?』
『い…いや、なんでもないけど…』
(しょぼんとする若頭の前には大きめの水晶球があり、話を聞くに来た時と同じ状況を作ればいいと。
そんな単純なことでいいのかと突っ込みたい衝動を抑えつつ相手を見ては「此れで帰れるな」と微笑み髪をポンポンと撫で。
『時間的には夜だからそれまでゆっくりしといて良いよ』
(優しく微笑む兄に頷きつつ、爛ともうすぐ会える嬉しさと相手と離れてしまう寂しさが同時に襲い微妙な表情をして。
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