支配人 2014-12-25 03:41:59 |
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>繿さん
良い香り__アールグレイ、さよ―…
( あれよあれよと抵抗する暇もなく連れて来られてしまった喫茶店。何が何だか、今日は疲れる一日だ。喫茶店は嫌いじゃないけれど、このまま机に突っ伏して眠ってしまいたい衝動を何とか抑えて数度瞬きをすれば、向かい合って座る彼をちらりと見やって。何を考えているんだかなんて心の中でぼやいていると、やがて運ばれてきた二つの紅茶へ視線を移し。目の前にことりとカップが置かれると、警戒心の鈍った己は何の迷いも見せずすぐ手に取り、立ち上る香りを吸うとぼんやりとした微笑を浮かべ。すると、何も考えず口から零れ出た上記の言葉。「小夜子さんの好きな紅茶」と言おうとしたところでハッと気が付き言葉を止めるも、それに意味はあったのだろうか?__深く追及されないことを切に願いながら、がばがば砂糖とミルクを投入しながらなにやら喋り出した彼を横目に、一口静かに啜ってみて。 )
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