土佐人 2014-11-24 06:43:24 |
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佐藤部長代理、立ち上がってのびをする。
「それにさ、俺が患者に暴言を吐いたのも事実だし、入院させるべき患者を追い出したんだ。そんな場面を流さず、カッコいい所だけを流すのはやっぱり反則だろ。俺は、本当はあの革ジャン野郎を入院させたかった。あの時の判断は、救命救急センターの部長代理としては正当だった、と今でも自信を持って言える。でも、救急医としては最低の判断だったんだよ」
佐藤部長代理はうつむいて、呟く。
「ああ言った瞬間、舐めかけのチュッパチャプスを投げつけられたような気がした」
海堂尊『ジェネラル・ルージュの伝説』残照--2007 本文 佐藤部長代理の台詞 より
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