土佐人 2014-11-24 06:43:24 |
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“ララァと同じだ”
シャアは口惜しく(くやしく)思う。
「帰投!」
シャアは短く叫んで、ドムを通常の飛行フォーメーションに戻す。正面にエルメスの尻がみえる。
“笑わば笑え!”小説は第二戦速でエルメスを追い抜く。僚機たる五機のドムは遅れまいとシャアのドムに随伴する。と、シャアはエルメスのパイロットの含み笑いを聞いたような気がする。と、同時に、閃光が一条、シャアの正面モニターに映り、尾を曳いて、ア・バオア・クーの一角に消えていった。エルメスである。
「女め!」
シャアは口の中で叫んでいた。
「私の名前は、クスコ・アル!女、ではなくってよ」
これは言葉ではなかった。シャアの認識のなかにすべりこんできたサインであった。
アニメ『機動戦士ガンダム』小説 第二巻 PART11 前夜 本文 シャア・アズナブル クスコ・アル より
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