土佐人 2014-11-24 06:43:24 |
通報 |
「いくぞ、次元」
「おうよ」
「五右ェ門、留守は頼んだぜ」
頼まれるほどの本拠地ではないが、五右ェ門は横の切り株の上に無言で座って、あぐらをかいた。
こうなると、雨が降ろうが、煮ようが焼こうがくすぐろうが、五右ェ門が現在位置からどくことはあり得ない。
一週間だろうと一ヶ月だろうと、じっとそこに座っている。飲まず食わずで。ま、自然が呼ぶときはちょっと失礼するが。
たとえ骨と皮だけになっても座りつづけている。骨だけになっても、斬鉄剣を抱えて座りつづけているだろう。
五右ェ門とは、そういう男である。
映画『ルパン三世 カリオストロの城』コバルト文庫 小説版 本文 より
トピック検索 |