土佐人 2014-11-24 06:43:24 |
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もちろん、さすがに「ミスター厚労省」こと八神課長や「プリンス高嶺」こと高嶺主任研究官ほど、面と向かって堂々とわかりやすく省益を主張する官僚はいないと信じたいが、天下りその他周りから見てそういう風に官僚は考えているのかと思わされる事象が少なくないのは皆さんご存じの通りだろう。また各学会の見解もかなり現実通りだ。これは実際に海堂先生が戦っているので間違いない。
かくして本作は、一応巻末に「この物語はフィクションです。実在する人物、団体等とは一切関係ありません」といささか形式的に書いてあるが、ほとんどノンフィクションなのである。ぜひ単なるエンターティメントではなく、自分たちが取り巻くリアルな状況として捉えていただきたい。そのときはじめて、冒頭の賢者の寓話の意図がご理解いただけるだろう。
海堂尊『イノセント・ゲリラの祝祭』あとがき 解説 より
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