嘘、か…。 (階段を降りる途中、足を止め振り返る。見えるのは閉まっている重い屋上へ続くドア。『く、黒部…えっと…今の聞いた?』酷く焦った顔で俺を見る悠樹をおもいだす。電話の内容の事でああなったのだろう。誰にも言わないで、ねぇ。そう呟くと再びタンタンと階段をおりていった。その時瑞穂は気をつけていないとわからない笑みをうっすらと浮かべていた。)