ハナミズキ 2014-08-06 15:25:24 |
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翌朝、城からの使いが王様の手紙を持ってやってきた。
城の内情は手が取るように解っているサラは、その手紙にさっと目を通した後、ブライアンと共に城に向かった。
城門をくぐると、みながブライアンの事をジロジロと見てくる。
それもそのはずだ。
この城にいるダニエル王子と同じ顔なのだから。
サラサラと風になびく錦糸のような金の色に輝く髪、凛々しい眉毛、切れ長でグリーンの瞳に鼻筋も高く、キスをされたらとろけてしまいそうな艶やかな唇。
違うところといえば雰囲気だけだろうか。
ダニエルは物静かな優等生タイプで、ブライアンは、サラに鍛えられたせいか、少し野性味のあふれる硬派なイメージだ。
この二人が並ぶと圧巻だ。
特に女官たちは遠くからブライアンの姿を見ただけで、キャーキャーと言って騒いでいた。
それだけ存在が目立つのだ。
王様の手紙に寄れば、時期は早いが城に戻ってきて欲しいとのことだった。
サラは城に戻る条件として、ブライアンの身の安全のために同じ部屋で寝起きする事を提言した。
いままでそのような前例がなかったものの、伝説の魔女がそう言うならと納得をさせた。
しかし、いくら同じ部屋だからと言っても、同じベッドで寝るわけではない。
部屋の中に、一つの扉で繋がっている、もう一つの方の部屋を使うと言う事だ。
当然この部屋全体には、サラの魔法により完璧な防護壁が施されており、この部屋に入れるのはサラとブライアンのみとなっている。
他の者が無断で入ろうとしたものなら、防護壁の餌食になり、その場に気を失って倒れるほどの電流が身体を貫通し、倒れる仕掛けになっている。
魔法で破壊しようとしても、放った魔法の魔力がそのまま自分に帰ってきてしまい、これまた大怪我を追うということになる。
ブライアンがどこに行くにも、その傍らにはいつも必ずサラが付いており、ミズモラの暗殺計画がなかなか実行される事は出来なかった。
ミズモラは、その隙を作るために、旅の楽団を呼び寄せる事を考えていた。
―――― つづく ―――――
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