柊 2014-06-16 01:29:42 |
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>物乃芽
――っ、!
(伏せていた瞳を思わず開けると、伸ばした手が彼の手と繋がっていることに気が付く。遠くではシラタマが落ち葉を追いかけながら、鈴がリンリンと小さく鳴る音が聞こえていた。ほぉ、とその姿を見ていると、目に入った彼の首に手を回す仕草に「いいな」と小さく微笑みながら。しかし此方を見て笑った姿はより一層柊の心を動かせて)
熱はもう下がりました、調子も随分と良くなったんですよ。
それに――、これだけ綺麗な色を目にしてしまっては、今更床につくのも落ち着かずそわそわとしてしまいます。初めて目にしたのですが―――そうです、物乃芽さんはこれをご存知ですか?
(優しい手つきで正されていく着物に、素直にその行動を受け止めながら上記を口にして。つい先ほどまで物乃芽が羽織っていた羽織の温もりにどこかくすぐったさをを覚える。目の前に差し出された葉の色はとても綺麗で、スンスンと鼻を近づければ、今までとは違う独特の匂いに小さく目を閉じた。そしてそれから手に持っていた何かの存在を思い出せば、つい、と彼の目の前に差し出して)
シラタマが今朝咥えていたのですが、私は初めて目にするものでして。物乃芽さんは草花に詳しいですから、もしかしたら知っているかもしれないと思ったのですが――。
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