……人間が吸血鬼に果敢に立ち向かう話なんて片腹痛い (どうやら彼が読んでいた物は偶然か吸血鬼の話であったらしくそれを鼻で払えば乱暴にしまい込みふうっとため息をつく。それと同時に自分を照らす光と声。その方向を見てみれば人間の少女。しかし驚くこともなく「人間に俺から名乗れ……そう言うのか?」と月の光によって妖しく光る紅い眼の視線が鋭く貫き)