学園長 2014-05-17 17:20:46 |
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>ゼロ
TASさんなら仕方な、…ん?俺はいったい何を。しかし赤い悪魔とは酷い言われようだな。除草の腕には定評があるみたいだし、いっそ美化委員にでも入ったら大活躍なんじゃないか?(考えるより先に口から出た言葉へ言い終えた途端に違和感を覚え首を捻る。だが気を取り直して過去に"白い悪魔"と呼ばれた己とは何だか近い物を感じる呼び名に反応し、次いでにやつきながら相手の二つ名をからかって。)
いや、全く羨ましいな。超高性能の自分専用車…ボリスに頼んでみるか。ドクトルには…あぁ、むしろ俺のボディ自体に何かと追加しそうだからやめておこう。(頼もしい返事に頷いて、スピードを上げて道路を進むアディオンを再びじっと見つめ。上司の名を出しどうにか工面出来ないかとメカニックの顔を思い浮かべるが、自分の身体そのものに強化装置を取り付けられそうで小さく首振り考えを否定する。)
>美樹
そういえばそうだな。どうだ、授業の質問があれば受け付けるぞ?(相手の言葉にふむと頷き、相手の授業態度がそれほど熱心ではないと知っていながらいたずらな笑みを浮かべ。)
>七海
いいや、君だけに用意した言葉じゃない。礼には…――うぉ。ひょっと、ななひ…?(及ばない、と続けようとしたところ此方へ伸ばされた手に驚き、どうするべきかと迷っているうちに無理やり頬を持ち上げられて何とも言えない声を漏らして。意図が読めない以上振り払う事も出来ず、不明瞭な発音のまま相手の名前を呼んで。)
ありがとう。
…俺は、二十代の頃、初めて実戦に投入されるまで…自分の過去を思い出そうとしなかった。養護施設を脱走して、FOXHOUNDに入る以前の事。別に記憶喪失だった訳じゃない、俺が思い出すのを避けていたんだ。でもあのビッグ・シェルに潜入して、ソリダス・スネークという男とあのAI…"G.W."の言葉を聞いて全てを取り戻した。
俺は幼い頃ソリダスに両親を殺され、当時行われていたリベリア内戦に少年兵として参加させられた。白い悪魔だのジャック・ザ・リッパーだのと呼ばれるほどに、俺は人を殺した。拒んだ者は殺されたんだ。毎日洗脳と殺戮を繰り返して、ある日政権が代わり人権団体に引き取られるまで、俺は戦い続けた。
それからアメリカに渡って、仲間が日常に順応して行っても、俺だけは過去を振り払えなかった。自分だけが未だ奴らの妄執に憑りつかれているようで恐ろしかった俺は、施設からも過去からも逃げ出して、特殊部隊FOXHOUNDに入隊した。ただただ単調に繰り返されるゲームのような訓練は何も考えずに済んだし、そのうち可愛い恋人も出来た。それでも毎晩うなされていたが、リベリアで過ごす夜よりかはずっと幸せだった。
しかし俺の築いた幸せは偽物だったと、あのAIは言った。全ては奴ら"愛国者"が人類の思想を自由に操る為に、俺を利用しただけだったんだ。特殊部隊はとうの昔に解散させられていて、無線越しで何度も話した頼れる上官は人工知能。恋人は奴らに送られた工作員。挙句の果てに奴らが俺をターゲットにした理由が、かつての少年兵の中で俺だけが、過去から目を背け続けていたからだと。自身を守る為に何枚も作った殻が、俺を破滅の道に追い込むなんてな。
AIは計画を予定通りに進行させるべく、ソリダスを殺せと言った。奴らの思い通りに動くのは絶対に嫌だったが、拒めば俺がやられる。悪戦苦闘の末に俺が生き残り、愛国者の演習は見事成功を収めた。
…ある人が言ってくれたんだ。生き方も、次の世代に伝える事も、俺が全部選べばいいと。絶望の中でも、俺はその言葉に救われた。救われた気がしたんだ、その時は。任務の範疇を超えて俺を愛してくれた恋人と、彼女が宿していた赤ん坊の三人で、俺だけの未来が築けると。
でも、現実はそう上手くいかなかった。いや、現実ではなく…俺という人間が、そう上手く出来ていなかった。フラッシュバックに苦しみ自暴自棄になって、ろくに家にも帰らなくなった。時には彼女に手を上げて…ある日とうとう言われた。流産した、と。それから俺は彼女を捨てて、世界のありとあらゆる場所を彷徨った。ある時愛国者に攫われて、人体実験の果て、俺は帰る場所どころか生まれ持った体すら失った。
…実は流産は彼女を守る為の嘘だったと、のちに言われたよ。暴力夫に父親が務まる訳がない、当たり前の判断だ。やっと家族になれたのはつい最近の事さ。
その後の争いでAIも、愛国者ももう消えてなくなった。例え奴らが知らせなかったとしても、俺の過去は変わらない。だけどあの日味わった、目の前が真っ暗になるような絶望は、どんなに時が経っても忘れられないと思う。
――これだけ自分の事を話したのは初めてだ。聞いてくれてありがとう。顎が…だいぶ疲れたな。(一言礼を述べた後一度息を吸い込んでから、重ねた歳に気の遠くなるほど詰め込まれた波乱の全貌を話し出す。全て言い終えるとため息を吐き、ゆっくりと顔を上げ相手を見つめれば再び感謝の言葉を口にして顎へと手を添え。)
(/信じられないくらい目が滑る超超長台詞ですみません。色々と省いたのですがどうにも彼の人生が波乱万丈過ぎて上手くまとめられませんでした…。七海さんに黙って聞いて頂いた事にしてしまってごめんなさい。
身に余るお言葉に此方こそありがとうございますー。私も主様とするやり取りが堪らなく大好きで、お返事を毎回心待ちにしています。個人的には兄妹っぽくなってきたアーサーくんと那珂ちゃんも見逃せない感じです/笑
夢の実現に少しでも貢献するべく、私も頑張りますね!)
>霧切
分かった。いつでも力になろう。(生徒と教師ではなく、社員とクライアントとしての対等な物言いで首肯して。「いいのか?…きっとローズもジョンも喜ぶ。反抗期に入る前に思い出はたくさん作っておかなくちゃな。有難く頂こう。」 目の前に出されたチケットを見つめ問い掛けるが、頬を緩ませると素直にそれを受け取り。妻と息子の名前を出し、今は父親を尊敬してくれている息子にもいつか来るだろう反抗期を懸念し苦笑して。)
>カークランド
分かった、伝えておこう。ついでに紅茶でも入ってた小洒落た箱なんかくれると更に気持ちが伝わるだろう。きっと一日中手放さないな。(当人がいないのをいい事に好き勝手言うものの、口にしながらあまりに的外れとも言い難い表現に自分でくすりと笑って。)
…ああ、頼んだぞ。もう陰謀論だの世界の真実だのは聞き飽きた。平和はきっと、もっと単純なものだ。(生徒ではなく世界の運命を担う大国としての言葉を耳にし、静かに微笑んで答えて。)
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