ただ、御前と居たいだけ。 / bl

（　髪に触れる誰かの手｡嗚呼､初めての感覚｡こんな風に撫でて貰った事何て今までに1度も無い｡こんな風に撫でられるのか｡皆は小さい頃からこう言う風に撫でて貰っていたのだろうか｡どうしたらこう言う風に撫でて貰えるのだろう､こんな風に撫でて欲しかった｡何て考えながら数分位経てば眠たそうにゆっくりと､瞳を開けて何時の間に隣に居たのか｡彼を見れば数回瞬きして額から手を離して｡｢__..頭､撫でたの御前か､雨..｡｣何て彼を見上げる様に前記を述べてじ､と見詰めて聞いてみて｡初めてだったから｡頭を撫でて貰ったのは初めてで､だから少しだけこんな風に撫でて欲しかった､って思ってしまったのは秘密だ｡ゆっくりと起き上がり身体に掛かっていたｶｰﾃﾞｨｶﾞﾝを彼に返してふ､と微かに息を吐き出して｡｢__..んで?..御前何やってんの?｣と首を微かに傾げ前記を述べて聞いてみて｡何時の間に居たのか解らないが取り敢えず聞いて｡今日は女の子と遊ばないのだろうか｡ 　）