考えふけっているように見える彼女の一生懸命さについつい、微笑ましくなる。 先程の言葉さえ頭から飛ぶほどに。 そして、その捉え方が間違っているとは知らずに。 「お嬢様、まずは簡単にカレーライスなどいかがでしょう?」 そう言って淡い瞳をのぞき込む。 透き通った双眸に写る自分を見ないようにしながら。 (今晩和。自分は大丈夫ですよ。姫菜こそ、大丈夫ですか?無理は禁物です。)