ぬ し 2014-02-22 14:40:35 |
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(看護師から帰るように促されるも苦笑と持ち前の誤魔化し技で何とか逃れる.彼女をベットの上にゆっくり丁寧に置き,しばらく様子を見る.疲れたのだろう,起きる気配は無い.とりあえず医師からは命に別状は無い,と言われしばらく安静にしている事と勝手な自身で外に行かない事を説教されてしまった.確かに,散歩は早すぎた.彼女自身は強い等,言っているが実際は女子でもあるし精神的にも疲れている状況.止めなかった自身にもこれにはまた責任がある.窓を見ればもう太陽はとっくに沈んでおり一番星が見える.もう夜か.時計を見れば六時半.面会時間終了まで,あと何分だっけ.親には携帯で遅くなる,と意味もなくメールを送る.そう,意味はない.自身をほったらかしにしている親に帰るのが遅くなったって説教される訳でもないし心配される訳でもない.遅く帰っても無言であるか機嫌がよければおかえりと来るだけの事である.どれくらい経っただろうか,静かに瞼を開ける彼女.ホッとする自分.そしてその小さな体の全身の力を使って吐いた彼女の言葉は_弱音.不思議だ.今まで弱音を吐いた所を見たことない,いや,吐いたこと等,ないのではないだろうか?前向き思考な彼女がこんなに頼りない自身のまえで弱音を吐いた.顔を隠すように布団をたくし上げる彼女.なぜだろう,不意に手が伸び彼女の頭を優しくなでる自分がいた.)
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