匿名 2014-01-02 20:02:30 |
通報 |
__嗚呼、貴方と別れてからどれぐらいの月日が経っただろうか。ここでは無い何処かで一緒に物語を紡いでいた事、貴方はもう覚えてはいない事でしょう。数年も前の事だ…きっと、此処にもいないのだろう。
私の家族を葬ったその手で、孤独になった私を救ってくれた。人間と吸血鬼、交わることの無かった両者の世界を新たに切り開こうと、あの月夜の晩に共に誓った…。
私を逃がしたことで罪に問われ、囚われた貴方を…私は、救うことが出来ていたのか__そんな事すら私も曖昧になってしまった。
大きな傷を負った貴方の額と、憂いを帯びたその真っ直ぐな瞳を今でも時々思い出す。
私はもう、人間を憎んではいない。
どうか、どうか私の知らないところで、貴方が良い人々に囲まれ幸せに暮らしていますように。
トピック検索 |