ぬし 2013-12-04 23:28:09 |
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じゃあ、お片付けしてくださいよー。(抑揚付いた声でそのように脳天気に告げてはくすくすと後々笑みが混じる。勿論自分も手伝う気は満々だ、というのも、自分もあの研究室によく足を運ぶからである。彼から意地悪な発言を繰り出されると軽はずみな言葉を掛けたのを反省してきりっとした眉尻をやや下げて「嘘ですよ。嘘ですから作ってください。」とねだる。彼には適わない。今の時点でもう尻に敷かれることは目に見えていてそんな自分はやはり彼に甘いのだと自覚する。突然自分の首に腕をかけて告白する姿に翻弄されつつも、目をぱちぱち瞬き、これまでの会話で何故このようになったのかを整理する。すると、中々彼の考えていることは分かりやすく、此方も乗るような素振りを見せる。「俺も好きです。それと、そろそろ昂って呼んでくださいよ。」と今にも触れそうなくらい顔を寄せて首を若干傾けて唇を寄せる。勿論、スマートフォンはがっちりと手の中にあり、反対の手は彼の腰に添えて、エプロンの紐の結び目をころころと指で転がす。)
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