[BL] 社長と社長秘書の秘密…

…司さん照れてるんですか?案外、可愛い所もあるんですね
(珍しい相手の様子に軽く驚けば仕草から照れているのだと悟り、いつもと逆の立場である事と相手の珍しい表情を見られた事に気分を良くしてはずいっと顔を覗き込む様に近付け楽しげに口角を上げたまま述べて。「もう、仕方無い人ですね」滅多に無い休みであるし朝食は少し凝った物をと思っていたが中々起き上がろうとしない相手に釣られて自分も動くのが億劫になってき、いつもと同じ様な物でいいかと考え直し。仕方無いなんて呆れた様に言いながらもこうしているのも悪くないと思っており薄ら微笑めば急に湧いた悪戯心でよいしょ、と相手にのしかかる様に乗っては見下ろして。

…可愛いは余計だっつーの…。
( ずい、と此方に顔を近づけてくる相手の表情は何時も以上に生き生きとしており、少々後退るものの、ふと思いついた様な表情をすれば直に屈み、此方に顔を覗き込んでいる相手の状態を逆手に取っては上記を呟き乍相手の唇にﾁｭ､と態とらしく音を立てて軽く口付けて。「…何してんだよ?」満足げに温もりを感じていれば不意に動く相手に不思議に思い乍も見守っていれば何時の間にか自分に乗っていて。相手の体重もあってか其処迄重くもなく負担に感じないものの何時もとは違う光景に訝しげに首を傾げ )

…なっ、何するんですかいきなり!!
(優越感に浸っていたのもあり相手の行動に反応が遅れたが何をされたか理解した瞬間驚き頬を染めﾊﾞｯと手の甲を自分の口元に持って来て後退り。自分も突然口付けをしておいて相手には突然何をするんだと慌てふためき乍尋ねて。「いつも見下ろされてばかりなので、好きな人を見下ろすのはどんなものかと。」ちょっとした出来心からの行動で首を傾げる相手に何処か楽しげに告げて。普段見れない光景は新鮮で悪くないと思い、又今の体勢から自分が相手を独り占めしている事を実感しては嬉しくもあり。

…仕返し?
( 散々からかわれたのだから此れくらいの仕返しくらいはあってもいいだろう、と疑問系で答え乍慌てふためく相手を内心では面白そうに見詰めて。そう考えると自分も大概意地が悪い、と思い乍も可笑しげにｸﾂｸﾂと笑って。「…其の状態だと誘ってるようにしか見えないんだがな。」確かに見上げる状態ではあるものの乗っかっている相手を見詰めては悪戯心が湧いて出たのか、からかう様に態と妖艶な笑みを浮かべてみせては寝かせていた手を伸ばし、楽しげな相手の頬に手を滑らせて )

仕返しって…、本当…意地が悪い
(可笑しげに笑う姿を目の前に眉を寄せ鸚鵡返しの様に繰り返し呟けばちゃっかりとからかわれた代償は取るんだなと怪訝そうに見て後述を述べ。「…誘っ…馬鹿ですか。そんな訳ないでしょう」相手の発言からそういう風に捉えられた事に恥ずかしく顔を僅かに赤らめたが、此処で慌てて反応しては何時もと同じ様になってしまうと平然を装い頬を滑る手に意識を持って行かれそうになり乍落ち着いた声色を意識して。外見では装うものの内心では胸の鼓動はやや早まっており。

知ってる。…今更だろ?
( 意地悪である事等は自覚済みであるしそもそも相手も分かった上で己と付き合っているのだろう、と言った意味では口角をつり上げては相手の動揺する姿が結局の所見れたので此れぐらいで良いか、と満足した様で。「ふ-ん…。朝っぱらから上に乗られちゃそりゃね。」”俺も純粋な訳ではないからな。”と後者は微笑み乍も小さく付け加える様に呟いては唐突に身を起こせば相手の体を支え乍くるりと体を反転させては上に乗っていた相手を自分の下に寝かせ、押し倒す様な状態にしてはしてやったり、と言わんばかりの表情で )

まぁ…そんな所も含めて好きで一緒にいるんですけど
(大勢を元に戻せば相手の言葉の意味を受け止め照れ臭そうに仏頂面をしては肯定する様に呟き。仕事に対してだらしない所以外非の打ち所が無いくらい相手には惚れており意地悪な所だって愛しくて。「わっ!…ちょっと、この不純社長っ!」唐突に動き出した相手を不思議そうに見ていれば支えて貰っているものの落ちる様な感覚に目を瞑り、開けた時には体勢は逆になっており驚けば見下ろす相手の表情に途端に恥ずかしくなり眉を寄せ相手を見詰めては悪態を付き。

…物好きだよな、本当。
(意地悪という話の脈絡で想わぬ事を告げられては一度口を噤んでは思わず一言。決して自分が良い性格をしていない事を分かっている為かそれでも一緒にいてくれる相手に、表情に困惑した様な笑みを浮かべて。「好きな人と一緒にいればそりゃそうだろ。…ん、やっぱ此の方が落ち着くな。」反抗して来る相手にさらりと返してはｼｰﾂに手をつき。顔をぐいっと近づけ相手との距離を縮めてはやはり上から見下ろす方がしっくり来るのか納得した表情で。)

惹かれてしまったんですから仕方無いでしょう
(相手の様な性格がﾀｲﾌﾟだった訳では無いが気が付いた時には惹かれていた、と当時を思い出し乍困惑した様に笑う相手を未だ表情を変えずに見詰めて。「っ…近い。」不意に顔を近付けられれば照れ隠しからか相手の頬を片手の掌でぐっと押し返しては顔を歪め。まさかの行動に油断していたのもあるが簡単に体勢を逆転させられた事を悔しく思っており。

…ま、俺も好きだけどな。
(自分も惹かれてしまったのは事実だからなのかあっさりと事実を言っては未だ仏頂面を続ける相手をじっと見つめて。「当たり前だろ、近くしてんだから。」押し返す様な手を片手で取っては退けようとするのだがふととある事を思いついたのか目を伏せ、相手の手首にそっと唇を寄せては軽くｷｽを落とし )

御自分の性格がですか?
(相手は分かるだろうと態と主語を無くしたのだと思うがそれに気付いておらず、話の流れからして性格の事かと仏頂面から驚いた様なきょとんとした表情に変えては見詰め返し。「…?…何…?」手を退けられそうにになりﾊﾞﾀﾊﾞﾀと抵抗していれば手首に口付けをされ動きを止めて不思議そうに見ては尋ねて。

残念、御前に惹かれてるって意味。
( 言葉が足りなかったのもあるが漸く表情を変える相手に嬉しいやら悲しいやら複雑な表情を浮かべてはきちんと伝わる様に云い直し。「…ｷｽする場所にも意味があるんだってな。手首が”欲望”、だったか…。」つい先日、会社の部下に聞いた様な話を思い出した様で不思議そうに此方を見詰める相手にやんわりと返しては意味を辿る様に呟き、今度は手を掴んだ侭顔を寄せては相手の鼻先に軽く唇を寄せて )

あ…そ、そうですか。ありがとうございます。
(解釈を間違った事の恥ずかしさと相手の言葉に薄らと頬を染めて僅かに狼狽えては目を合わせ辛くなり視線を逸らして素っ気なく述べて。「…欲望…。ん、俺もさっき鼻先に…」ｷｽに意味なんてあったんだ…と少々驚き乍も手首の意味を"欲望"だと知れば繰り返す様に呟き全く、この人はさっきから"誘う"とかそんな事ばっかり…と照れ臭そうにじと目で相手を見て。鼻先に唇を寄せられれば一瞬目を閉じるも自分もさっきした事を思い出し。

ど−いたしまして。
( 意味を理解すれば目を逸らす相手にｸｽｯと笑いからかい混じりに返答すれば頷いて。「えっと…、”愛玩”だったか…。…しょうがないだろ、一応は成人男性なんだ。」元々聞き流していた様な会話だった為に朧げに記憶を辿る様にゆっくりと話せばそう言えば先程相手もしたな、と思い出し少々苦笑いを浮かべ。此方をじと目で見る相手に言いたい事を理解したのか肩を竦ませ、しょうがないと言わんばかりにふっと微笑んで )

そういえば、司さんって何色がお好きですか?
(この状況に到堪れなくなればそうだ、と思い出した様に話題を変えては何故か好きな色を尋ねて。「愛玩…間違ってはないか…。それなら俺もです。まぁ、分からなくも無いですけど。」鼻先へのｷｽの意味を知れば何かを考える様に視線を斜め上に逸らしてはぽつりと呟き。成人男性は自分も同じだと変わらない目付きで述べては自分も相手に触れたい、触れられたいと思うのは欲望と迄は行かないまでも同じ様な物かと考えてはﾌｯと微笑み。

…黒とか?
( ＿唐突に何だろうか、と訝しげに眉間に皺を寄せるのだが律儀にも相手の質問に答え。それでも未だ謎に思っているのか返答し緩く首を傾げ。「…愛玩動物とは良く言ったものだけどな。ん…。」考える様に視線をずらす相手を見詰めていれば猫の様な相手にふとそんな事を呟いてみて。案外考える事は共通している相手に小さく微笑んではそろそろからかうのもよそうか、と考えては一度だけ相手の唇へと静かに口付けを落としては直に身を引いて )

黒、ですね。…今はまだ内緒です!
(相手の好きな色を確認しては満足気に復唱し、首を傾げる相手にｸｽｯと笑えば人差し指を立て自分の口元へ持ってくればにこっと微笑み。不思議そうにしている相手とは対照的に此方は機嫌が良さげで。「ﾅﾏｹﾓﾉも愛玩動物ですか?…ん…」以前相手の事をﾅﾏｹﾓﾉに例えた事を思い出せばからかう様にﾆﾔﾆﾔと口角を上げて尋ねて。突如口付けられれば照れた様にむすっとして、相手が身を引けばそろそろ朝食の準備をしようかと此方も起き上がり。

…じゃあ御前は?
( 機嫌良さげに云う相手に仕方なさそうに肩を竦めるも今度は自分も聞いてみたくなったのかはたまた別の目的があるのか、相手に尋ね返して。「…てい。」からかう様な皮肉を言って来る相手にむっとしては相手の額に手を伸ばしたかと思えば指先で弾いてﾃﾞｺﾋﾟﾝし。朝からこんな風にｲﾁｬｲﾁｬとするのなんていつぶりだろうか、と満足しては寝起きではある為に欠伸を零し、そろそろ起きようとしている相手に倣ってか温かい布団から抜け出す様に立って )

俺ですか?俺は…緑、とか。
(好きな色なんて考えた事はあまりないが気が付くと落ち着く緑を選んでいる事が多い為少し考える素振りをして述べ。「いたっ!何もﾃﾞｺﾋﾟﾝしなくても…。司さん。」反射的に目を瞑り痛みを感じる額を両手で抑え乍此方もむすっとして呟き。朝から沢山戯れられて良かったし相手のお陰ですっかり目が覚めたと考え乍ﾍﾞｯﾄﾞに足を垂らして座れば何処か嬉しそうに相手の名を呼び微笑めば、立たせろと言うように両腕を伸ばし。

……ふ-ん…。
( 興味関心はあるし聞いては居るのだが相手の言葉を聞き短く返答を返せば考える様に目を伏せて軽く頷いて。「ふん。…はいはい。」相手の拗ねた表情にもなんのその、と言った様子で鼻を鳴らしそっぽを向くものの、相手から声がかかれば再度相手へと視線を戻して。両腕を此方へ伸ばす相手に暫し考えるものの何かを企む様な表情を見せて頷いては不意に相手に近寄り、恐らく”立たせろ”とだけ云いたいであろう相手なのだろうが相手の脇に手を入れては抱っこする様に抱き上げて )