チーズ 2013-10-25 20:29:40 |
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夢小説(次元大介)死ネタ
~結婚しよう~
(何で貴方は私を置いて行ったの?
いつ帰ってくるの?
ねぇ行かないで!)
『はっ!…またこの夢か…』
いつもこの夢ばかり見る。
それも彼が亡くなったと聞いた時からだ。
「遅い目覚めだな。朝食は準備してあるぞ」
『ありがとうございます。五ェ門さん』
私はすぐ着替えを済ませ朝食に手を付けた。
五ェ門さんが作ってくれるご飯は美味しい。
『そういえば、ルパンさんは?』
「先に行くと言っていた」
私も急いで行かなければいけないのだが、行きたくはなかった。
彼の墓になど…。
『すぐに行きます』
朝食を済ませ靴を履く。
いつもと同じ動作も手が震え容易ではなかった。
転びそうになりながらも何とか墓にたどり着いた。
『ルパンさん…』
「すまねぇ…」
初めてルパンさんの泣き顔を見た。
「アイツがな、最期にお前宛の手紙を俺に託したんだ」
『えっ?』
静かにルパンさんは手紙を取り出した。
受け取ると中には殴り書きされた一枚の紙が入っていた。
『次元さん…』
【汚ねぇ字で悪ぃな。しかし、時間もないんで許してくれ。今日お前を置いて行った理由はな俺が死ぬと分かっていたからだ。その証拠に読んでるお前の傍には泣いてるルパンしかいねぇだろ?俺はもういないけど元気に生きろよ。皆がついてんだから。最後にお前へ俺の気持ちを贈ろうと思う。封筒の中を見てくれ】
覗いてみた。
確かに中には何かが入っている。
『何だろう?』
封筒を逆さにし、出してみた。
銀色の円いものが手のひらに落ちる。
『嘘…!』
思わず口を手でふさいでしまった。
涙が止まらなかった。
【結婚しよう】
手紙の最後にそう書かれていた。
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