t. 2013-08-23 20:06:27 |
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.....、気のせいだと思ってください、
(今までの己はどんな風に彼に接していたかそれさえも忘れてしまった。今の己は変だ、そんなことくらい本当はわかっている。だけど、分かってしまったら相手に己の想いを伝えてしまいそうで。己の言葉を反論する彼に無理矢理笑顔を作った。お願いだから、己の中に入ってこないで。そっとしておいてよ____。
せん、せい。もう時間ですよ?、玄関まで送ります、から。
(温かい温もりに包まれたと思えばいつの間にか彼に抱きしめられているよう。ずっとずっとこのままで居たい。そう体中が叫んでいる。だけど、それは出来ないから。彼がこんなことをするのも教え子が泣いていたから慰めただけ、ただそれだけ。彼の前で泣く訳にはいかない。まだ、泣いたりしてはいけないから。相手から抱き締められてもそれには答えず相手から離れる。時計をチラ見すれば時刻はもう3の針を刺しそうで。確か家庭教師は2時間だったからもう彼との時間は終わり― 。彼の胸板を押して離れれば笑顔で玄関へ向かう。そう、これで良い。これで良いんだ____。そうやって己に言い聞かせた。
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