t. 2013-08-23 20:06:27 |
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えと。すみません、全然分かりません....、
(己の前に差し出された絵本。そんな幼稚園児が読むような単純な物ではないが。否そんな単純な物でも己は分からないかもしれない。馬鹿だから__、さて、問題集に視線を移す。一問目は基礎中の基礎で己にも分かるはず。そう思っているものの全くシャ-ペンが動かないのは何故か。単なる物忘れだな__、気を取り直して2問目。1問目より分からない。問題集から彼の方へと視線を移す、が。まただ、又意識してしまう。家庭教師と言ったら案外顔が近いものなのだ。教えてもらっているのだから。そんなのにいちいち気にしている場合ではない。それくらい分かっているけど胸が高鳴る。治まって欲しい、胸の鼓動が煩くて。又俯きながらもそう答えた。
____っ、だ、大丈夫です!。この通りぴんぴん、してます!!、
(触れられた相手の手。そこだけに熱が集中してそうで余計に熱くなるじゃないか。中途半端な事はやめて欲しい。己なんかに触らないで欲しい。期待をさせないで欲しい。そんなのは嘘で。本当はもっと近付きたい。だけど、相手は大人で己は子供。然も家庭教師。その差は小さいようで大きい。今の彼の行動だって彼は何も考えずにやっている筈。彼の手を拒むかのように顔を振って必死に反論した。
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