主 2013-06-22 18:50:00 |
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ショートケーキ…。あぁ…あの苺の乗った、やたら甘そうなやつか。
(お茶をする事が余程嬉しいのか浮き立った様子で語る相手を何の気なしに見つめ。幸せそうに微笑む様子や然り気無く引かれる腕より気になったのは、どういうわけか“ショートケーキ”という単語。甘味が苦手な己の脳裏に浮かんだ、真っ赤な苺の乗ったショートケーキは何故かやけに鮮明で。不思議に思ったその時ほんの一瞬浮かんだのは己を掻き乱している“彼”の幸せそうな笑顔“だったような”気がするも、そう意識した時には本当に彼だったのか否か分からないくらい儚く消えており。胸に残る形を為さないもやもやした感情に、己の少し前を行く彼女の声も耳に届かなくなっていき。ひたすら胸を締め付ける正体不明の何かに堪え切れず、僅かでも吐き出したい一心で不意に彼女の腕を引けば腕の中に収めてしまい)
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