主 2013-06-22 18:50:00 |
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…じゃあ一緒に入るか。
(甘えるように肩口に擦り寄ってくる可愛さと、掠れた声で耳元に寄せられた心情に、忽ち愛しさで一杯になり言葉に詰まって。ふっと柔らかく笑みを浮かべると、愛でるように髪を撫でながら願ってもないその甘い誘いに乗り。離れたくないという言葉通り、足まで使ってしっかりとしがみ付かれてしまえば、まるで駄々をこねる子供のような相手を無性に甘やかしたくなり、顔をそちらに傾けては目尻の辺りに唇を落とし、次いで唇の端にも啄むように口づけて。普段仲間達とふざけ合いながら高校生活を楽しんでいるような、ごく普通の男子である相手がこんな甘え方をするのだという発見は、優越感や独占欲を満たしていくような感覚を覚えさせ。「お前…ツンツンしてるかと思ったら意外に甘えただな」からかうような台詞とは裏腹にその声音は甘いものでしかなく。頬同士を合わせてみれば、冷たい外気を浴びて来たせいかひんやりとした感覚の中にも微かな熱を感じる事ができ、それだけで小さな幸せを感じてしまい。「…ほら、風邪引くぜ」いつまでも寒い玄関にいるわけにはいかないと、相手の背を軽く叩いて一旦離れさせようとし)
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