主 2013-06-22 18:50:00 |
|
通報 |
ーーッ!…な、か…まだ入ってないよ、せっかち…。
(背後で相手が何やら言っていたような気もするが、そんなことを気にしていられるほどの心の余裕もなくいっぱいに抱えた荷物を落とさないように気を付けながら家の玄関まで走って辿り着くと乱れた息を整えようと大きく呼吸を繰り返し。軽くほろ酔い加減だったことは自覚していたがまさかこうも口が軽くなってしまうとは、そんな少々の後悔に頭をぐるぐるさせながらごつりと玄関の扉に頭をぶつけるような具合で軽く寄り掛かるとポケットに入れていた鍵を取り出して扉を解錠し。扉を僅かに開きかけた状態でそろそろ相手の様子を窺おうかと振り向こうとした丁度その時、耳元に感じる熱い息と共に体を後ろから抱かれ驚いて身を固めてしまい。そんな中抱く腕を表すように囁かれた言葉に思わず背筋をぞくりと震わせると畳み掛けてくるような羞恥心を煽る行動の数々に瞳を伏せ、どくどくと高鳴る胸の鼓動が伝わってしまわないようにと願うようにぎゅう、と自分の胸元を握り締めると何処か期待に熱帯びた掠れた声で呟いて。)
| トピック検索 |