主 2013-06-22 18:50:00 |
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―…ッ。
(覗き込んだ相手の表情に浮かんだのは今までの戸惑いや怯えを含んだものではなく、迷いでも晴れたような強気な笑みで。整った彼の顔が不意に近付いたかと思うと、次の瞬間唇の端へと与えられた僅かな感触に小さく目を見開いて。想定外のその行動にすっかり油断していたらしく、突き飛ばすように肩を押されるままベッドに仰向けに沈みかけてしまい)
……それでも主導権を譲る気は更々ねぇよ。
(そのままぱた、と脱力した身をベッドに委ね天井を見上げれば、ふっと笑みが浮かんで。リビングの方に向かう相手の足音を聞きながら一人になった寝室で独り言をぽつり溢す。あの程度の事で今頃煩く騒ぎ出す心臓が煩わしく、恨めしげに舌打ちすれば前髪をくしゃりと掴み。目を閉じ軽く息をついた後、ベッドから起き上がればリビングへ向かい)
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