主 2013-06-22 18:50:00 |
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(アパートに辿り着き足早に階段を上ると玄関の扉を開ける一瞬、少しばかり緊張が走る。相手が逃げ出した可能性を疑っているわけではないが、一方的に想う側の焦りや不安というものはこんな性格の持ち主にもそれなりにはあるようで。扉を開き真っ先に目が向かうのは相手が居る筈のソファー。そこには部屋を出た時と然程変わりない状態で相手が居り安堵の息が軽く洩れると同時に、愛しい相手が己の部屋で己の帰りを待っているという事に頬が緩んでしまいそうになり)
――…言い付けはしっかり守ってたようだな。
(無茶をせず大人しく待っていただろう相手の頭をただいまの挨拶代わりにくしゃりと軽く一撫ですれば、頼まれたアイスとお釣りを手渡し。「…あとこれ、お前好きそうだと思ってよ」袋から取り出した苺のケーキをテーブルへと置いて)
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