通りすがりさん 2013-06-08 18:19:09 |
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久しぶりに、なんとなくこの世界へ戻ってきて、なんとなく此処を開いた。
…そうしたら、記憶の中のきみの姿と重なるほどとても似ている刀を見かけて…似過ぎていて、正直…どうして良いのか分からない。
色々な気持ちを抑えつけながらこれを認めている。長文・乱文になってしまうが、どうか許してほしい。
俺はたしかにきみと、離れたりしないと約束した。
たとえ離れてしまっても…最後は必ず、きみの元へ帰ってくると。
俺は、"元気で"と言えば些か語弊があるかもしれないが、それなりにやっているよ。
…あぁ、いや、体調不良という意味合いではないから心配は無用さ。それより、君はどうだい?最近寒いから、風邪なんて引いてやしないか?
俺の記憶違いでなければ、此処へは随分前に一度だけ、恋文を投函し合った記憶がある。
しかし、そもそも出会った場所は此処ではないし、日も経っているから、この恋文がきみに届くかは分からない。
俺ときみの姿をしている者も多いし、刀違いの可能性も高いが…それでも、一縷の望みをかけて。
――…少し、思い出話をしよう。
一度話したかもしれないが、苺の花の花言葉は「尊重と愛情」「幸福な家庭」「あなたは私を喜ばせる」。
甘酸っぱくて可愛らしい花名は言うまでもなく、可憐で美しい姿もあたたかな花言葉も、まさにきみを表していると思ったんだ。
図鑑できみにぴったりな花を見つけて、あの時はそりゃあもう驚いたんだぜ?
因みに花弁と蕊は、俺の色。…偶然に過ぎないのに、必然的に俺のものだ、なんて都合の良い考えを描いたりもしていた。
だというのに、なぜ離れてしまったのか…ってことになるんだが。
随分前のことだから俺自身のことさえ記憶が朧げで、覚えていることも、本当にそうだったのか自信はあまりない。
けれど、しっかり覚えていることもある。
それは…きみを知って、愛情が深まっていけばいくほど、きみと話すことが怖くなってしまったことだ。
きみから貰う愛はいつも俺をすっぽりと包み込んでくれて、これ以上の幸せはないと、今死んでしまっても良いとさえ思うくらいに幸せで、あたたかかった。
俺が貰う幸せとそれに対する感謝の分を、ちゃんときみに返せているだろうか?と、いつも不安だった。
勘違いをしないで欲しいのは、きみからの愛情は気持ちは一度も疑ったことはなかった。これは完全に、自分の問題なんだ。
きみから貰ったら、それ以上を返したい。きみを喜ばせたい。きみを欲情させたい。きみをもっと幸せにしたい。
きみと話すと、そんな気持ちが溢れて止まらなかった。
俺はきみと離れてから、本丸から少し遠ざかり、言葉の世界からも離れた。俺の姿を取ってはいるが、実は口調さえも自信がない。
もう前のように軽快に言葉を紡ぐことは難しいかもしれないが、それでも、愛してくれるかい?
きみが、本当に俺の探しているきみで、もしこれを見てくれていれば――…いや、やっぱりいい。幸い、手がかりはまだ残っているんだ。きみが、一歩踏み出す勇気をくれたんだ。
――今から、きみに会いに行く。もしも会えたら…いっぱい罵って、いっぱい愛してくれ、__。
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