疲榁 雪 2013-03-06 02:14:56 |
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(突如の小さな力に眉を寄せた。彼女から離れて、小さく溜め息。それは困惑なんかじゃない、やはりか、という過程の溜め息だった。離れた途端に分かった、おびただしい痣。何をしているんだ。という自身の怒りが込み上げた。これ以上ストレスを与えてしまうと、心臓にも負担がかかる。相変わらずな顔をしつつ、こくり、と頷けば、「分かった、連絡しない。」とだけを続けて、彼女の背中を再びさすった。なあ、彼女の苦しみを取ってあげたいと思うのは、駄目なことなのか、彼女は今にも潰れそうな位に弱い。どうしたらいいか、なんていう答えなんて、当に出ていた。「連絡はしないから、安心しなさい。」安心させるように続けた。偽善なんて思うな、これが、俺の本心だから。/)
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