夕飛 2013-01-13 22:42:07 |
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まるで、自分が光の羽びらにでもなってしまったかのようで。
見下ろせば。細く細く、一歩踏み出せば儚く散っていってしまいそうな脚が僕の身体を支えている。
その総ては淡く輝き、然し何物の光も受け付けず。
自分が今、つとめての宙に足をつけて立っていることを理解する。
羽のように軽く、照らされて舞う埃のように儚い。
僕のからだは、一体どこにいったのだろう?下で、石にでもなってしまっていやしないか。
遠く遠く、碧の恒星が光る。其れは形を持たず、僕の手の届かない場所で "そら、おいで" と誘っている。
けれど、そんな甘い誘いに乗るような僕じゃないのだ。碧の恒星は、ほんとうのほんとうに、やりたいことがなくなった子供の為の、終着点。
僕は、下に欲を置いてきてしまった。
ほんの小さな、けれど下でしか成せない宝物のような願い。
願い、欲望、 心臓。
ふとそれらが集まって、僕とおんなじ形をとる。
願いの僕も誘うんだ。 "やりたいんだろ?さぁ、おいで" って。
なぁ、君。きみは、どっちに走るんだい。
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