息を吐き出す。吐き出された白い吐息は空気の海に溶けて消える。空気の海に溺れている錯覚を覚える。 君が居ない世界がこんなにも退屈で、こんなにも苦しい物だなんて知らなかった… (もう一度、会いたいんだ…大事な後輩に) 俺の身体は宙へと舞う。あぁ、きっとお前もこんな感じだったんだろうな、うわ言のように呟いた音はグシャリと潰れる音と赤い飛沫に掻き消され、誰の耳に届くことも無かった。 (好きだ、愛してる。今会いにいくからな…××)