まゆゆ 2012-08-17 17:59:37 |
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partⅡ
「のりまきさーん、コロッケーキャベツー」
遠くの岸から、ていうか、沖に出た私たちだから、遠くと感じるのだが、そこから、テトの声がした。
今私は本来の姿になり、泳いでいる。…スク水よ。当たり前じゃないですか。
着替えの途中、にいきなりで、ホントもう、いやって感じ。サイズは変わるは、水着は破れるは。
まあ今楽しいからそれでいいかと。いろいろ考えながら、私は岸を目指した。後ろには、キャーキャー言いながらちびっ子たちもついてきた。「わー、一直線」「すごいでっすっ」
「よーーーーーーーーーーーーーーいドン」
ポーの合図とともに、一斉に海に飛び込んだ。水飛沫が舞い、空に吸い込まれる。
どうやら、10kM先の島まで競争するそうなのだが…。なぜかプリンプリンやウスター、ドロップまで参加している。となるとおそらく…
「禁貨1,000枚かかっとんじゃー」
「うるさいわねっ、てかあんた海に入るときくらい覆面外しなさいよっ」
やはり禁貨がらみか。まあ、禁貨を欲しがらないバンカーはいないが、なんかみんな水着だから、そっちに目をやってしまう。色が、水に溶け、浮き上がる。それに太陽の逆光。きれいだ。
「うわーっお初にお目にかかる人がいっぱいいるにゃー」
「おいっテメーなんで俺のそばにっ」
「兄さん待ってよー」
「…。」
「アンチョビこそ待てー」
これはもはやレースでもなんでもない。
あぁー。入り乱れ、戯れるバンカーたち。いや喧嘩してるよ。
「あぁーうっせーなっ。チェリー、さっさと禁貨、いただくぜ、水のドラゴンサーフィン!!」
「ぴゅーい」
辺りの水をまといチェリーがドラゴンになり、レモネードが飛び乗り、風を切りながら、突き進んでいった。
「あーん、シトロン待つにゃー」
レモネードを追いかけるスズキを、見ながら私も泳いだ。別の方向に。
彼らは、真逆にいってしまったのだ。
しかし、止めるものはおらず、そのままレースを続けた。
体力が切れたのは、
「くそー禁貨、1,000枚、が、」
「あー…。はあ、はあ」
「くそー、俺様は、…。」
例の3人。脱落。
その後は差が激しくなった。脱落者も出た。だが私は泳いだ。別に禁貨が欲しいわけじゃないが、途中で諦めるのがいやだったからだ。
3kM地点小さな島があり、10分休憩が原則されてた。
残るは、女数名、男数十名。ま。もともとがもともとだから仕方がない。
残り7キロ。頑張ろう。
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