夏美 2012-06-23 03:30:46 |
通報 |
会うわけないのに…
5分後咲ん家到着。
ピーンポーン
「はぁーい?」
咲だ。
「私~♪」
「えぇー、秋!?」
なんでドアごしに文句言う…
ガチャ
「ヤッホ!遊びに来た♪」
「宿題してたのに…どうぞあがって。」
予想どうり咲は宿題をしていた
「よく宿題できるねー!私2分でオーバーヒート(笑)」
咲の部屋に入った。
「流石馬鹿。」
即答で返ってきた言葉だった
こういうのはスルーする
「そう言えば咲ん家来る途中 松…なんとか君に会った」
誰だっけ?名前が出てこない…
「誰?松って、いっぱいいるよ?
松田 松風 真津 ……??」
「違う…誰だっけ?」
なんかウザイんだよね…
「もうよくない?どうでも」
まぁ、いいか
そして咲と色々話してたらもう8時だった…
「そろそろ帰りな、親心配するでしょ?」
「うん、そうだね………よし、じゃぁねぇ♪」
ガチャ…バタン
暗っ!!
ここから一人は怖い…
できるだけ私は明かりがついている道で帰った
遠回りだけどいいか……
咲にいつ話そう…
親の事……
母と父は交通事故で亡くなった。
小さいころだったから覚えてないけど
自分の親が違うって思ったのは
小学5年だった
誰かにに育てられてたけど顔が似てなかったしかも歳が明らかにおかしい
後で分かったのは親戚が育ててくれたことと親の死因。
隠されてたことが傷ついたそして
小学生にして無理な願いを言った
”私中学生になったら一人で暮らす”
その方が楽だったし親戚が気を使わなくてすむ
それに金銭的な面も余裕がある人達だったからOKがでた。
仕送りもしてくれるしね。
あれ?なんか前がよく見えない…
自分でも知らないうちに泣いていた
泣かないようにしてたのに…
「笹原?」
ヤバイ!!誰かに見られちゃう!
とっさに涙を拭いた
「笹原?なにしてんのこんなとこで?」
私の視界に入ってきたのは
松…なんとか君
「あぁ、えぇと帰ってる」
声があんまり出なかった
「そうか、つーか、女子一人って危なくね?」
送るとか言われそうな雰囲気だ。
これじゃ話してるときに顔の涙のあとで泣いてたってばれる!!
「えぇ?そうかなぁ?大丈夫でしょ!」
会わなければよかった…
なんか後悔してる
「いや、危ない俺が送るよ♪」
はぁ………抵抗する気力がない
「ホント?ありがとう」
私達は歩き始めた
顔を見られないようにうつむいて歩いた
「笹原って怖いモノとかある?」
怖いもの……一人…
「一人」
独り暮らしなのに何いってんだ私?
「ふーん、随分乙女だな笹原(笑)」
は?馬鹿にしてんのかコイツ?
「乙女ってなに?想像してたのと違ったってことかな?」
切れた感じで言ったら慌て出した(笑)
「え、いや、違うなんつーかほらあれだアレ、ギャップつーの?そんな感じ…って笹原の言った事と一緒か…」
自然と笑ってた私がいた
「気にしないで怒ってないから…
あ、ねぇ、名前なんっつたっけ?」
「俺?松島 憐。」
「憐かぁ…見た目似ず格好いい名前」
気付けば顔をあげていた
「一言余計だっつーの(笑)」
なんか…楽しいなぁ…
でもそろそろ家だ
「もうここでいいよ、ありがとうね?」
外灯の灯りに照らされてる私達
すると松島が手を私の頬に当て言った
「なんで泣いてたんだ?」
真剣な顔をしていたなのに触れた手はどことなく優しかった。
「泣いてないよ…あくび♪」
見透かされてる驚きと少しの嬉しい気持ちがあった…
私を見てる人がいたって…
それから私は松島の手をそっと握り
離した。
「じゃあね」
また会える事を祈って。
トピック検索 |