真実の『愛』って何？

462さんからご批判、ご意見を頂きましたので、なるだけ簡潔にトピックに沿う内容を取り上げてお応えしたいと思います。

(引用)いつの間にか｢気づけば愛しい｣、男女の愛とはそういうものだし、

愛が、自分にとって、相手を取替えの効かない唯一無二のものにするという点には賛同します。ただ、私と462さんの考えには、それなりに隔たりがあるようですので、お互いの考えをより刺激する為にも隔たりを明らかにして、それを叩き台に提供できれば…と願います。

まず、たとえば共依存に陥っているカップルを想像してみてください。共依存というのは、自分と特定の相手がその関係性に過剰に依存する、その人間関係に囚われている状態を指します。そういったカップルにも、以下の引用文が適用できます。

(引用)自身の一部が如しものなのだ。別れるのは自身を引き裂くかのような苦しみを抱く。それに比べれば貧乏等比べるべくもないのだ。

誤解しないでください。462さんの語る理想の夫婦が共依存であると主張しているわけではありません。これは反例の一つなのです。462さんが示してくださった理想の夫婦にも、共依存のカップルにも先の引用が当てはまると言いたいのです。
　共依存はDVや虐待を特徴とします。それでも共依存の当人たちの間には、相手を自身の一部のごとく思う愛が存在します。妻がDVを働く夫から逃れられないのはそのためです。ここでは愛が、その解決を難しくしています。私が思うにこれは真実の愛ではありません。
　また「自身の一部がごとく」と思うのは、愛全般の傾向であって、それだけで真実の愛を構成するのかはまだ分かりません。強欲家の金銭への愛も、貨幣を「自身の一部がごとく」思っているでしょう。

(引用)自立とは一人ぼっちではない。(後略)

この文章は、批判というより確認の意図があると考えました。まさしくその通りです。私の先の文章と抵触する部分はないように思います。

(引用)妻が弱いから突き放したのではない。辛い思いをさせたくなかったからだ。

ここは実は考えがまとまっていません。、462さんが「弱いから突き放した……」と読まれたので元の文章に戻ってみます。

(引用)(夫は妻を弱者だと感じていて、そうであるからこそ｢こんな借金人生に付き合わせない為に｣という発想に至ったのだと思います。もし、妻が唯々諾々と夫の支持に従ったら感動は無かったでしょう。(後略)

確かに再読すると、この文章はとても悪いです。愛は対等な関係から生まれるということを強調しようとしすぎたのが悪文となった原因です。ただ、夫が妻を突き放したというニュアンスではないことは、この｢こんな借金人生に付き合わせない為に｣という文章の引用をもって理解して頂けると思います。

(引用)承認やら確認やらと、人間を計算機で計っているかのようだよ。

相互承認という言葉から契約を連想させてしまったかもしれません。もちろん、愛と契約は違うものです。

(引用)本当の夫婦というものは｢強弱｣で量る物ではなかろう。

元々、先の文章はしゃべり場さんの以前の意見(しゃべり場さん、すみません、、何度も……。)　
(引用)もし本当に『真の愛』というものが存在するならば、社会的に低い方と結ばれた方が世の中をより暖かいものにできるのではないでしょうか。
上記の文章に「強者が弱者の面倒をみるべき」という規範が底流しているように見えたので、愛は対等な個々人の間に生じるものではないでしょうか、ということを主張するために先の文章を書き込んだのです。もしよろしければ、私の文章のどの部分が「本当の夫婦は｢強弱｣で量るべき物」と主張しているのかご教示していただけるとありがたいです。

思うに、肝心な点では462さんも、私も、投稿者さんも意見を一つにしています。
それは、真実の愛が人を成熟させるという点です。あるいは成熟した人間だけが真実の愛に到達できる
といったほうがより正確かもしれません。金銭や社会的地位、容姿といったものは誰にでもその価値が分かるという点で成熟が要りません。真実の愛は、それに関わる人の個性を伸張させ、その人の人生を代替の効かない唯一無二の価値あるものにします。既成の価値観に振り回されないがために、真実の愛はひょっとすると、他人には理解できないくらいにユニークなものなのかもしれません。