機械に恋なんて有り得ない！【御相手様一名募集中／アンドロイド×人間／恋愛】

……はい、主様。

（ 一瞬、自信をなくし暗くなっていた声音も、主の言葉を聞けば再度背筋が伸びて心做しか声音も明るくなる。此方を振り返り手を伸ばしてくれた事には此方も小さく微笑みを返し、添えられた手には縋るように頬を寄せた。
いらない、と言われなくて良かった、と心から安堵すると、髪を乾かし終えて最後に櫛で髪全体を整え、通常通り起伏のない表情に戻りながら言葉を付け足す。）

なんなりとお申し付けくださいね。
…ただし、私はただ甘やかすつもりはありませんので、悪しからず。たまには家事も手伝ってもらいますよ。

え～…なんでよ…世界にたった一人の主だよ？甘やかしてよ～
（自身が添えた手に相手の頬が寄せられると不覚にも可愛いなと感じてしまい、甘えられるのも悪くないなと思う。そして世話はするが甘やかすつもりは無いと少しキツめの言葉を言われると嫌だと言うように自分は相手にとって1人しかいない存在だと主張する。それよりも家事をするというのが最もしたくなく、ソファの背もたれにぐったりと寄りかかる。）

たった一人の主様、だからこそですよ。愛のムチってやつです。

（背もたれに寄りかかり脱力する様子を見て、またもほんの小さく口角を上げて笑いながら上記を述べる。甘やかすばかりで相手の習慣が変わらないのではあまり意味がないと思っているらしく、主の生活力も鍛えるつもりでいるらしい。まぁ、そうは言っても結局は甘やかしてしまうのだろうが…。
髪も無事に整え終わったようで、「ポトフもお持ちしますね」と一言添えると、再度キッチンの方へと踵を返した。）

…そう言われちゃなぁ…
（自分のために言っていると言われると、今まで世話を焼いてくれる人がいなかった為強く返すことが出来ず上記のことを相手から視線を逸らしながら呟き。自身の髪が相手によって整え終えられると、手首に着けていたヘアゴムで低い位置に風呂に入る前のように結び、ポトフを持ってくるという相手の言葉に頷き。）

（暫くすると、トレーにポトフの入った器とスプーン、コップにはお茶を注いで運んでくる。「お待たせしました」とソファの前に設置されたテーブルに其れらを配膳し終えると、ふと、一見バングルをしているようにも見える左手首が視界に入る。実際にバングルをしている訳ではなく、左手首をぐるりと一周する形でメーターが表示されているようだ。）

自身のメンテナンスにお手を煩わせる事はないと思いますが…、主様も、私の事で気になる事があれば仰ってくださいね。
私には、様々な機能が備わっていますから。

いいんだよ、そもそも私が勝手にシロを作っちゃったんだし。どこか変だって思ったら言ってね、治せるかはわかんないけど
（自身の手を煩わせるという言葉を聞くと、そんな言い方しないでというように苦笑をうかべ、そもそもは自分が相手を勝手に作り出してしまったのだから仕方ないと言い。初めてのアンドロイドのため、色々と分からないことがあり治せるかは分からないが、そのままに放置しておく訳には行かないと思い。）

上げます。

…はい。ありがとうございます。
あ、ちなみに、食事をする必要はありませんが、基本は人と同じ生活が送れますので特に不便はないかと思われます。

（苦笑いを浮かべながら優しい言葉をかけてくれる主には、此方も少し頬を緩ませながら上記を返す。そして、特に気を付けることも無く基本的な生活が送れるという事を付け加えておくと、一先ず自分も主の隣へ腰かけてみて。)



(／予告もなしに返信が遅れてしまい申し訳ありません！
来週まで忙しく、なかなか返信ができないと思いますが、その後はまた毎日更新ができるかと思います！）

ん、わかった。味覚はあるの？

（食事をしなくとも生きていけると聞けば、食事をする時間により研究が出来なくなるため、自分もそんな風になりたいと思ってしまう。そして、ふと食べたものの味はするのかと気になって隣に腰をかけた相手に上記のように尋ね。）


（／いえいえ、大丈夫ですよ。了解致しました！把握です！）

味覚は残念ながらありません。食事を取っても処理はされますが、成分や塩分量など数値が分かるだけで…。
ただ単に食事を取ったことがないので“美味しい”などが分からないだけかも知れませんが。

…ですが、痛覚や嗅覚などの他の感覚はありますよ。あと、体温も再現することが出来ます。

（食事を作る際には勿論味見はするが、それも成分や数値のデータによって人間が美味しいと感じる物に仕上げているだけで、自ら味覚のみに頼って作ることはまだ難しいようで。
ついでにその他の機能について簡単に説明すれば、体温機能をONにして隣にいる主へと「触ってみてください」と片手を差し出してみた。肌の素材も人間の柔らかさに近いもので出来ているため、体温が合わさればより人間に近いことだろう。）

そうなんだ…不思議なものだね。じゃあ今度外食に行こう！もしかしたら味覚あるかもしれないし、好きな味も分かるかも。

…？わかった

（自分が作ったのにこのようなことを言うのは傍から見ればおかしな話だが、意図せず作ったアンドロイドの為まだ分からないことばかりで。少しでも相手が暮らしやすいようにしたいと思い、自分は料理をすることが出来ないため今度外食にでも行こうと誘ってみる。
隣に座っている相手から手が差し出されれば、その手を優しく握ってみる。すると本当に人間のような感触と体温が自身の手から伝わって来て驚きながら｢本当にどうなってるんだろう…あの爆発で何が起こってたの…？｣などと研究スイッチが入ってしまい相手の手を触りながらブツブツと呟いて。）

…確かに、そうかもしれませんね。楽しみです。

（ 外食しようと言われると、瞬きを数回繰り返したのち、主の言葉に賛同するように優しく微笑みながら頷いた。もし、自分にも味覚があって、主と食事の美味しさを分かち合うことができたらどんなに素敵な事だろう。
そんな事を考えながら、ふと、自分の手を握り何やら熱心に呟いている様子が視界に入ると、思わず小さく吹き出して“ふふ”と笑った。）

…主様は探究心が強いのですね。
研究熱心なのは良いですが、続きはポトフを召し上がってからにして下さいよ？食べたらより脳が冴えますから。

確かに…食べないと冷めちゃうしね。頂きます。

（人の作る料理なんていつぶりに食べるんだろうと思いながらスプーンでポトフの具材とスープを掬い口元に運ぶ。具材をよく噛み暖かいスープを飲み込めば身体がだんだんとあったまってきたような気がしてきて、口内に広がるポトフの味を感じれば美味しいと目を輝かせて相手のことを見て｢おいしい…やっぱり出来合いのものと家で作るのとじゃ違うね｣と苦笑を浮かべて。）

…お口に合ったようで何よりです。
お好きな味や料理など、教えていただければまた作りますよ。

（ 美味しいと目を輝かせる主の姿に、ほっと安堵しながら小さく微笑む。主には健康でいてもらいたいもので、今後も好みを模索しながら手料理を頑張ろうと内心意気込む。
相手が食事に手をつけているところを横目で暫く眺めると、突然ピピッ、と小さな電子音が聞こえ、再度自分の左手首に視線を落とした。あまり目立たないシルバー一色だったバングル型のメーターが、赤色へと変色している。）

本当？助かる～、私もなにかシロに恩返ししないとだね
（自身の好きな物を伝えればそれを作ると言われれば驚いたように目を見開き、次は嬉しそうに目を細めて喜ぶ。家事全般相手がやってくれるのなら、自分も何か相手に返さなければと思い。ピピッという音がこちらまで聞こえたのか相手の方を見て｢どうしたの？｣とメーターが赤一色に染まっているのを顔を覗き込み見てみる。）

いえ、恩返しなんて…。これが私の務めですから。

（主から恩返しを頂くなんて、と首を横に振りながらつれないようにきっぱり言い切ると、此方のメーターを覗き込む姿に続けて言葉を返す。
見えやすいように左手を少し上にかかげながら、くるりくるりと手首を返して見せる。）

充電の残量メーターです。
初期動作に多く電力を使ったようで、充電が半分以下になったみたいですね。残り少なくなると赤に、充電切れ間近になると白になります。

……通常なら倍近く持つはずですが…。まぁ、初日なので仕方が無いでしょう。

そっか、じゃあもう休んだ方がいいね。私はまだやる事あるから寝ないけど…

（ 相手から赤一色に染まっている正体の話を聞けば頷き、それならもう休んだ方がいいと提案をして。だが、今日のことでまだ気になることが沢山あり調べなければと研究スイッチが入ってしまっており。）

どうやって充電するか分からないけど、寝て充電できるなら私が使ってるベッドあるから使って

（ ベッドは1つしかないが、ダブルベッドのサイズなので相手と自分で寝れるだろうと思い。研究するべきことが終わったら寝室に向かうと付け足して告げて。）

…確かに眠って充電は出来ますが、私はソファでも十分ですよ？私が先にベッドを使ってしまっては主様が休まらないのでは…。

（主の予測通り、充電自体は太陽光や光源から得ることが出来、人間で言う睡眠をとる事で行えるらしいが、流石に同じベッドで寝るというのは大丈夫なのだろうかと心配なようで。
アンドロイドとはいえ、主にとっては突然他人がやってきたようなものだし、と気を遣っているようだ。）

いいから、いいから。ソファ硬いし寝れないでしょ

（ それにどうせこんな真っ白な部屋で研究をし続けていたら自然と眠気も飛ぶし、研究に夢中になり睡眠どころでは無いため今日も寝ずに終わるだろうと思い。だがそんなことを口にすれば相手がどんな行動に出るか分からないため心の中に留めていて。

相手には休んで欲しいのか背中を押し、ここから出るようにさせて寝室まで向かい）

（ いや、でも、とたどたどしく言葉を返している間にあれよあれよと背中を押され研究室から追い出されてしまう。
まるで、先程主を風呂場へと向かわせた時のお返しのようだと思考しつつ、完全に部屋から出てしまえばゆっくりと諦めたように肩を落とす。
結局は言われた通り主の寝室へと向かい、大人しくベッドへと腰掛けた。）

お言葉に甘えて休ませて頂きますが、何かあったら呼んでくださいよ。直ぐに行きますから。