中華娘 2024-03-28 09:57:33 |
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─── おっきな船!
見て、マスター。〝ゴーカキャクセン〟!
( 輸入船か、はたまた客船か。大きな船が港に向かって悠然と海の上を進んでいるのを見掛けてはぱぁあ!と光玉を輝かせて紅鈴は船を指さして。生まれてこの方客船はおろか船にすら乗ったことの無い紅鈴にとってだだっ広い海を重さをものとせず優雅に動く船というのは全く未知の文明で、例えるならば絵本に出てくるドラゴンや妖精たちとおんなじような存在らしく。お里の知れた自分ならともかく、きっと育ちの良い主人は豪華客船など子供の頃から既に日常だったのではないだろうか。紅鈴はまるで昔話を強請る子供のようなきらきらとした瞳をさせて彼の隣にまた座れば「 マスター、おっきな船乗ったことある?たのし? 」 と問いかけて。 )
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