中華娘 2024-03-28 09:57:33 |
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─── … さぁ?
なんにもなかったヨ。風船いっぱい割れたから、みんなきっとびっくりしてるネ。
( 恐らく背後では突然額に風穴が空いて倒れた男に周囲が騒めいているのだろう、地面が血で汚れただろうし自警団やらも来るだろうからから帰りは別のルートから帰らなきゃなぁとぼんやり考えつつ彼から問い掛けられた言葉ににこ!いつも通りの人懐っこい笑顔を浮かべて血に汚れた事実を綺麗に梱包して。〝こちら側〟の事情を彼に伝える必要なんてものは露ほどもない、紅鈴は彼が後ろを振り向かないように「 ほら!海もうすぐヨ、マスター! 」ともう目と鼻の先に見える浜辺を指させば予め用意していた日傘を差して背後と彼の視線を遮断し。こんなにも良い天気で風もない穏やかな海なのに街の人々は見慣れた海へは足を運ばないのか浜辺には人がほとんど居らず、穏やかな波の音で大通りの喧騒も聞こえては来ないだろう。紅鈴は隣で歩く彼の海色の瞳を見つめては「 ついた! 」とにこにこぺかぺか笑って。 )
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