中華娘 2024-03-28 09:57:33 |
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─── …。
マスター、髪に葉っぱついてる!紅鈴とったげるヨ。お目目ぎゅ!して。
( 目的地へと先を促す彼の言葉に頷こうとした刹那、ピリ、と肌を裂くような感覚に先程までガラス玉のように輝いていた紅鈴の瞳から静かに光が引いて瞳孔が開く。恐らく明らかな金持ちである彼の姿を見た物取りが今日の獲物を定めたのであろう、そんな下卑た視線を感覚で認知したらしい紅鈴はその虎の様な瞳を一瞬でぱっと笑顔に変えれば彼の髪に木の葉がついていると息を吐くように嘘をついて目を閉じるように指示を。ホルダーにセットされた二丁拳銃のうち一丁にサイレンサーをつけてきて正解だった、海に行くにあたり一通りの多い大通りを抜けなければいけないからこうして周囲に気取られないように〝お掃除〟ができるのだから。まだ実害は何も無いが何かあってからでは遅い、出る杭は打たれるのだ。スラム街ではそうだった。紅鈴はすらりとした太ももから拳銃と毒針を取り出しては毒針を通りの隅で子供たちに風船を配っている女が持っている風船たちへと飛ばし、複数の風船が割れる破裂音や子供たちの騒ぐ声に周囲の目線が行ったと同時に何の躊躇いもなく引き金を引いて。パシュ、と空気が抜ける音が喧騒に紛れた頃、軽く彼の前髪を整えるように軽く梳いてはつい今さっき人の頭を撃ち抜いたとは思えないほどいつも通りの笑顔を浮かべて。 )
ン!取れたヨー。完璧ネ!
早く海行こ!
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