ガイヤ・ユウ 2024-03-06 17:21:48 |
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…いいえ、事はそう単純なことではないのです。これが気休めにしかならないことは貴方が一番よく知っているはず…彼女の子供である貴方なら…
(顔を背け相手から顔を離すと吸い尽くされたと思われた瘴気が再び体内に生成されていき)
……私は本当は争いなどしたくはなかった、故に瘴気の放出を止めた……しかし、その結果行き場を失った負の力は私自身を蝕み、私の意志に反してこの世に多くの魔物として放たれたのです
(静かに事実を語り始める)
私は……本当は彼女のようになりたかった……甘いと言われようと、周りの誰からも理解されなくても自分の信じる正義のため正しい事を正しいと間違っていることは間違っていると言える、そんな彼女が眩しくて私は憧れたのです……でも、世界はそれを許さなかった……私に人類の敵としての仕組みであり続けることを世界は望み、そして彼女は私の作り出した魔物の手にかかり命を落としたのです……
(目に涙を浮かべ相手の両親の本当の死の真相を語り始めて)
私は悟ったのです、私は生きている限り人類の敵としての役割を果たすしかない世界を動かす歯車の一つだと…本来であれば早くに死を選ぶべきだったのでしょう、しかし私は我が身可愛さに今日まで生き延び、結果として貴方の両親を含む多くの人の命を奪ってしまった…故に、ここで死するは私の罪への罰なのでしょう…だから良いのです…これで…
(龍の姿に変化していた身体の鱗が剥がれていき、人間の姿に変わっていき)
私のこの姿は私がこのように生きたいと思った…最も美しいと思った人の姿…私は理想には追いつけませんでしたが、それでも私の死を以てこの代でこの争いを終わらせる事が出来る…それだけは誇っても良いでしょうか……
(相手の頬に手を伸ばし泣き笑いのような表情を浮かべる)
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