倉木真澄/五条悟 2024-02-13 23:43:59 |
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〈倉木真澄〉
「………ああ、いいよ。」
(彼の言葉を断る道理など無く、一旦自身の身体から手を離した五条に腕を引かれるまま─バスルームへと向かう。備え付けのボディソープを掌に出した五条は─相変わらず手ではあったが、何処か普段よりも念入りに身体を洗いながら─「…お風呂から出たら、真澄の服に僕の香水付けてあげる。」と、これまた有無を言わせぬ口振りで微笑んできた。その言葉に返事をする代わり、優しく微笑んでやった所で─脇腹に鈍い痛みが走る。風呂に入ったことで血行が良くなり、上手く塞がりかけていた先程の傷口が開いてしまったらしい─僅かではあるがボディソープに赤色が混じり、微かな呻き声が口から漏れる。それを目敏く捉えた五条は目を見開き、「真澄、怪我…!」と慌てたような声を上げながら、腕でボディソープを拭った後に傷口へ顔を寄せ、口を開いたかと思えば─五条の赤い舌が傷口を這い、其処から零れる血を一滴残らず舐め取った。擽ったいような、心地好いような奇妙な感覚が傷口に走るが─ここまでするか、と思いつつ、取り敢えずは五条の頭を撫でてやる。)
──
〈五条悟〉
「……気にすんな。」
(五条は暫くの間黙っていたが、やがて吹っ切れたのか、電車の揺れを良いことに─彼女の身体を更に自身の方へと抱き寄せて声を掛けた。)
(失礼します、背後です…!出来るだけ気を付けてはいるのですが、つい表現が裏寄りになってしまって…どうしましょう…)
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