平凡少女 2024-02-10 20:27:40 |
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─── きゃ、
( どん、という軽い衝撃と共にイルミネーションをぼうっと眺めていて脱力していたせいか小さな悲鳴をあげながらひなはそのままぺたりと地面に尻もちをついて。思わずバッと手元のケーキの入った箱を見たもののどうやら中身は崩れていないようでほう、と安堵のため息をひとつ。もう、誰!ちゃんと前向いて歩きなさい!と自分を棚に上げてぐっとその衝撃のあった方向を見上げれば、そこに居たのは涼し気な黒の瞳と尻もちをついていることも相まって随分と高く見える身長の男性。きゅん、と何かが心に刺さる音がしたような気がするけれど、それすらも聞こえていないのかひなはお月様色の瞳をぱちぱちと瞬きさせては、何故かその男性から目が離せずに。 )
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