分からんだろ、開けてやるよ。(安いカップ酒をまじまじと珍しい物のように見る榊の様子が小さい子のようでふ、と口元が緩む、本殿の縁側に軽く腰掛け、その隣にレジ袋を置いたまま眷属と彼が戯れる様を暫し眺めていたが彼の方に促すよう手を伸ばし。自分が住む下界はじっとりとした嫌な暑さが続くがここの風はいつも清らかな色で吹く、さらさらと榊の銀色の髪が風に流される様子がそう感じさせるのだろうか、とも