主 2023-12-30 21:25:31 |
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(/よろしくお願いします!)
>ブラット
「あら、どこかで疲れて休んでるんじゃないかと思ってたのだけれど……無理して付いてくる必要も無かったのよ?ブラット」
研究用のデジタルデータが記録されているタブレット端末と手書きで電子機器と同等のレベルまで精巧に書き込まれた手書きの筆記録の2つを比較していると、走って近付いてくる足音に気付き顔を上げる。
そしてそこに居た幼なじみであり、良く気にかけている自分の補佐役ブラットが息を切らしながら話し掛けてくる。
確かに彼女がフィールドワークにいつも通り出掛ける旨を伝えた時に、一緒に同行すると言って着いてきていたが、元は人口の都市と言えど現在はほぼジャングル。そこそこ険しい道のりに体力を奪われたのか、いつの間にかはぐれていた。
そうして、後で合流するつもりで研究を続けていたのだが、こうして向こうから探しに来てくれたため多少なりとも彼女は驚いている。
「疲れは無いわ、寧ろとても興味深く……その上知識の飢えというものを満たせるの、最近はユニオンのインフラ整備やポケモン関連のハードウェア復元でよくラボに篭っていたけれど……私の専攻学問上、こういったフィールドワークが基本で最も楽しめる時間なの」
彼の長時間外出による疲れは無いのかという質問に関して、彼女は疲れはないし寧ろ楽しいと答える。しかし、その後付け加えて「まぁ、身体的な疲労は確かに溜まるものよ、これは生物学的なものだからしょうがないもの」と言いつつ、マサラダの差し入れには素直に感謝を述べて、微笑んで受け取る。
「じゃあ、少し休憩にしましょう……この近くに、まだ比較的綺麗な状態で残ったカフェテラスの跡地があるの、そこで食べましょう」
周辺の地理には非常に詳しいようで、マップを一瞥もせずそのカフェテラスの方向へと歩き出す。そして彼女の歩く道は、比較的平らで植物が少ないところを通っており、おそらくはブラットへの負担を減らすための配慮なのだろう。
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