斎藤 悠介 2023-09-13 21:51:55 |
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……!……ッい…!
( 2人のやり取りは次第に聞こえなくなっていき、彼がどうにかしてここから出してもらおうと交渉しているのであろう。ここは動かない方がいいかと静かにしていれば。ふと頭に先程の用心棒はどうしたのだろうか。という疑念が。何か嫌な予感がする。心の中のざわつきと共に背後から何らかの気配を感じ取り振り返ると、ナイフを振り上げている先程の用心棒の1人。咄嗟のことで何も反応出来ず、そのナイフは右太腿に突き刺さり。感じたことの無い痛みに声が出ずその場に倒れ込む。 )
「あァ、そういや。俺の無能な部下がまだ建物内にいたんだったな。…あらら。」
( 彼が近付いてくるのには何か策略があるに違いない。それなりに警戒していたが、ふと背後を見ると2階から降りてきた部下がひとり。にやっと口元に嬉しそうな笑みを貼り付ければわざとらしい声で。自分は先程の連絡で「逃がすなよ」 とだけを送ったつもりだったが、相当必死だったらしい。これで手負いの恋人と共に逃げることはまた難しくなったはずだ。)
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