グラサンオールバックの悪魔(♀) 2023-07-02 08:48:30 |
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、─── ん、ッは、……。
( てっきり。彼女はその美しい眉を顰めて、柔らかいくちびるから舌打ちを零して、それから美しいピジョン・ブラッドを嫌悪に染めてそこに自分を映すとばかり思っていたのだ。……そのはずだったのに、なぜだか先ほど離したはずの柔らかい唇はまた自分に噛み付いたままだし、更には彼女のとろりと赤く肉厚な舌がアリシアを弄んでいる。ぞくん、と今までの小さなそわそわとした優越感が嘘のように大きく突発的な快楽の波が体を襲えば、アリシアはそれに抗うように思わず彼女の服をちいちゃな手で掴んで。─── やだ、私がするはずなの。私が楽しむものなのに。いつもそうして男を美しい白魚の手で弄ぶアリシアにとって、彼女からのカウンターは想定外も良いところであった。暫くそうしていただろうか、アリシアにとっては永遠にも感じたその時間から唐突に解放されては満足気にアリシアの顎を仔猫を弄ぶ其れのように撫でてワインと煙草を楽しみ始めた気紛れな彼女にアリシアは「 っ、……思ってたのと違う!! 」と真白の頬を禁断の果実のように染めながらぷんすこと子供のように駄々を捏ねて。まだ発熱しているかのように熱い体と、それから唇を重ねる行為なんかで大きく自分の存在をアピールしている心臓が煩くてアリシアは「 嫌(や)!ジャスティスが焦ってるところを見たかったのに! 」と半ば八つ当たりのようにぽすぽすと柔らかなソファを掌で叩いてはそれでも満足しなかったのかグラスに残っていた生ぬるいワインを全て口内に流し込んで。 )
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