カムパネルラ 2023-06-22 18:02:23 |
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>ぺガスス座
えっ、ああ…飴か。ありがとう、頂くよ…。──美味しいな…ちゃんと蜂蜜とレモンの味がする。
( 少女の素直な喜びように心底安堵する反面、気恥しさはじわじわと増していき、目線は窓の方へ外したまま。星々が宙に点滅する静謐な風景が心を沈静化させ、仄かに溜まった頬の熱を取り払ってくれるのを待った。言葉と共にキャンディを差し出されてようやく改めて向き直り、それを受け取るとすぐに包みを解いて、琥珀色に輝く球体を指先でつまんで口に運ぶ。舌の上で転がせば爽やかな甘さと心地いい酸味が口内に溶けだして、思わず目を細めるほど鮮烈な味覚をもたらした。現実感が一層増す。これまで思い描いていた夢の範囲を超え、現実と夢の境界線がぼやけていく。──きっと、やはりこれは夢なんかじゃないんだろう。──少しの不安と焦燥感を覚えながらも、それを押し留めるのは目の前の少女の存在だ。彼女が決して悪人ではないと分かるからこそ、このあまりに非現実的な状況下でも取り乱さずにいられるのだろう。この時間と空間が現実であるなら、そんな彼女が示した帰路の可能性をひとつ信じてみるべきか。一回り小さくなった飴玉を頬の内へ寄せ、脳裏に浮かんだ新たな疑問を言葉として形成して )
なあ…、君が言っていた“銀河ステーション”までは、あとどのくらいなんだ?そこで降りれば帰れるって話だったよな。
(/お世話になっております、いつも楽しい時間をありがとうございます。ご連絡につきまして承知いたしました。主様から頂いた言葉ですが、当然私生活あっての創作だと思いますので、差し障りのない範囲で交流を続けさせていただければ幸いです。今後ともよろしくお願いいたします!)
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