匿名さん 2023-04-29 15:14:24 |
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、……おやすみなさい、直正さま。
( ふ、と綺麗な夜空の瞳を逸らしてしまいながら肩に羽織っただけの浴衣のあわせをしっかりと閉じられて、彼に優しく扉の方へ背中を押されなすがままに扉へとたとたと歩く。彼も明日仕事なのかしら、と首を捻りながら扉を開けて、眠る前の挨拶を忘れていたと後ろに振り向けば深深と頭を下げた後にそのままぎゅう、と彼に柔らかな肢体を押し付けるように抱擁を。いつも自分の姐さんが、眠る前に必ず自分を抱きしめてくれていたのでそれがきっと習慣づいていたのかもしれない。いつも自分を抱きしめ返してくれる柔らかくて細い体では無いことに少し違和感があるが、それでもなにだか彼の大きな体が安心するのかその体や表情に緊張はなく。…マア最も、遊郭の眠る前は夜中の3時や4時なのでおやすみにはまだまだ早い時間なのだが。そのままにこりと微笑めば「 失礼します。 」と入った時の緊張の入り交じった声とは真逆の、警戒心の一切ない鈴のような声で彼の部屋をあとにして。そのまま真っ直ぐに自分の部屋…と認識するにはまだ抵抗のある一室に戻ればふらふら、ぽふん、と柔らかなベッドに雪崩込むように倒れて。まだ眠気は全くないはずなのに、自分でも知らないうちに初めてだらけの環境に疲れていたのかもしれないのかその体をまたベッドから起こすのは至難の業で。もぞもぞ、となんとか潜り込んだベッドはまるで雲の上にいるかのようにふわふわでふかふかで、そして何よりも広い。今迄眠る時は、何かしらの物音だったりだとかか人の声だとかが聞こえていたのに今ではスッカリなんの音もない空間にいるのがどこか寂しくなってしまい、椿はぎゅっと体を丸めるとそのまますうすうと寝息を立て始めて。 )
( / かしこまりました…!!
素敵な提案ありがとうございます、よろしくお願いします…!!!! )
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