匿名さん 2023-04-29 15:14:24 |
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─── ……はい。
分かっていただけたのであれば。
( こちらの瞳を真っ直ぐに、そして真剣に見つめる彼の黒瑪瑙を暫く見つめたあと。ふわりといつもの花のような笑顔を浮かれればその謝罪を受け入れるように話は終わりだと告げて。そのまま優しい手で彼の頬に手を添えては「 仏の顔も三度までと申しますもの。今回はこれでこの話はご破算に致します。 」とスッカリいつもの調子に戻った様子でにこにこと。…マァその言葉には暗に次は無いという言葉が隠されてはいるのだが、椿自信も己の中にヒッソリと佇む鬼女の顔には気付いていないのか恐らく無意識下に零れ落ちた言葉で。彼の家柄や地位からしてこんな花街上がりの女に頭を下げるというのは絶対に世間的には許されないことなのに、それでも自身の破った約束に対して真摯に頭を下げてくれる主人に、椿の氷の心もすっかり溶けたようで、彼の頬に添えた手でそっと其れを撫でては「 私こそ、厭な態度をとってしまってごめんなさい。 」 と、喧嘩両成敗ではないが自分も必要以上に彼に刺々しい態度をとってしまったことに対して謝罪して。 )
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