匿名さん 2023-04-29 15:14:24 |
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( 今日からこの物語の中のお城のような家が、自分の家だと。そう優しく微笑む目の前の彼は間違いなく今日出会ったばかりの相手のはずが、どこか椿の警戒心をほろほろと溶かしていくような感覚になる。案内された部屋も目新しい洋風の部屋で、座ったソファは体重をかけるとまるで椿が体験したことの無いような柔らかさで沈む。ふかふか、とぽそりと椿色の唇から素直な感想を漏らしてはきらきらとした瞳でその感触を楽しんでいるようで。部屋を後にする彼の背中を見送れば「 ……素敵なおうち。お城みたい。 」とゆっくりソファから立ち上がりながら慣れない洋室を目に焼きつけるように当たりをキョロキョロと見回して。自分を身請けした旦那様? ───…大祝直政、と遣手の婆から教えられた。資産の御曹司、だとか。一体何が目的なのかしら、水揚げもまだな私はきっとそういう目的で買われたのではないのだろう。芸事の腕を買われた?と不思議そうにこてりと首を傾げては新たな主人はどこに行ったのかしらと何だかひとりぼっちになった気になったのか不安そうにキュ、と眉を下げて。 )
( / このあと一緒に服を買いに行くのもとっても素敵です…!
お互いの好みも何となく知れますし、だんだんと距離が縮んでいく展開で良いと思います。 )
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